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産後円形脱毛症に鍼治療で効果を上げています

産後円形脱毛症は妊娠から出産後における発毛促進の作用がある女性ホルモンの減少によるものです。またホルモンバランスだけでなく、育児の忙しさによる食事の偏りや出産のストレスが原因になることもあります。症状として毛周期との関係で産後3~4ヶ月後に抜け毛が多い。多くの場合は頭髪全体のボリュームが減る産後脱毛となりますが、このときに、円形脱毛症になることがあります。さらにアトピー素因を持つ場合、それが加速されやすいというデータもあります。
臨床では脱毛が重くて西洋医学の治療を受けても効果がなかなか得られない患者さんはしばしば針灸治療を求めてきます。本院ではこのような病気の原因を中医学に基ついて肝腎不足、気血両虚だと考え、豪鍼と梅花針を併用し全身の体質改善をしながら局部に梅花針治療を行います。そして血流を促進し増毛効果をあげています。ここで1例典型的な症例をあげます。
女性 40代 初診:X年7月
主訴:多発性円形脱毛症3年半
現病歴:3年半前二人目子供の出産3ヶ月後、脱毛が初め、最初2つ~5つの円形脱毛が見られてだんだん増えました。東京医大で多発性円形脱毛症と診断されました。昨年副腎皮質ステロイドを半年飲みましたが、髪の毛がどんどん抜けて半年ぐらい酷く状態になりました。今局部のステロイド剤の注射をう受けていますが効果がなかなかないので本院へ受診してきました。また口内炎・睡眠がよくないことを伴っています。
既往歴:10年前1回発症したことがあり、ステロイドと針灸治療で治しました。また一人目子供の出産後も発症したが治療せずに自然に治りました。
所見:全体的に脱毛が見られ円形脱毛の部位につるつるのところと2~3mm長さの毛があるところは見られます。写真1 また両側上肢の静脈がかなり拡張することも見られました。
診断:西洋医学:多発性円形脱毛症
   中医学の弁証分型:心血虚、肝腎気血不足
治療方法:養心・補気血・滋養肝腎・増毛の効果があるツボを取り鍼治療の後、梅花鍼と赤外線治療を行いました。治療のペースは最初本人の事情により月1回で2が月後週1回のペースでした。
経過:治療を受けて2ヶ月後には新髪が増えました。睡眠もよくなり上肢の静脈拡張が改善れさました。ただ新しい髪の毛が抜かないですが、古い髪の毛がまだ抜けます。写真2
また治療を1ヶ月受けた後、髪の毛の抜ける量が減りました。写真3 ここで漢方薬を投入し、治療効果が更に上げることが見られました。さらに治療を1ヶ月受けその効果は写真に示したように円形脱毛がほぼ見えなくなりました。写真4
まとめ:臨床では産後性円形脱毛症は西洋医学の治療で効果を得られないケースが少なくない。中医学に基ついて体質を改善しながら局部の梅花鍼の治療を行い血流を改善しよい増毛効果が見られました、更に漢方薬と併用すれば治療効果が早く出ることもできます。
 
円形脱毛症に悩まれている方は是非本院へお越してください。